ドラレコで交通事故映像を見すぎると本当に事故に遭う?

こんにちは、心理学もかじっているマウスです。

ちょっと気になることを聞いたので記事にしてみます。

交通事故の映像を見ることはありますか?

事業所ごとオリジナルで行う交通安全対策。

そのなかに「安全講習」とか「安全集会」みたいなものがありますよね。

よく利用されるのが交通事故映像。

画像の場合もありますが、主にドライブレコーダーの映像が主です。

YouTubeなどで探せばすぐ出てきます。

このような映像を交通安全教育に使うというのは、よく使われる手法です。

参加者に「こんな危ないことがあるんだ」「私も気をつけなきゃ・・」って思ってもらえると良さようですね。

ですが・・実はこれ、逆効果かも知れないのです。

交通事故イメージが潜在意識に取り込まれる?

ある事業所で交通事故の様子が撮影された映像をドライバーに見せたそうです。

もちろん交通事故防止のためですよ。

そしてその効果ですが・・。

全然だめだったようです。

あくまでも一つの事業所の限られた人数の話。学問上「有意差がみられた」とは言えないかもしれませんが・・。

映像視聴以前と比べ、交通事故の件数が増加してしまったということです。

交通事故防止のために映像を見せたのに、どうして事故が増えてしまったのでしょうか。

それは・・映像を見たドライバーの潜在意識に「交通事故」というイメージが入り込んでしまったからです。

私たちの行動に影響を与える「潜在意識」とは

私たちは自分の行動をひとつひとつ考えて選択し決定しているように思っています。

ですが実際のところ、そうではないようなのです。

氷山の海上に出て見える部分が顕在意識です。

「歩行者が渡りそうだから譲ろう」「交通ルールだし」

最もなかんがえかたですね。

でも、思った通り行動できないこともあります。

「急に止まれないから・・」「歩行者はまだ渡らないし」。

これは後からつじつま合わせで考えた結果です。

本当のところは「なぜかわからないけど止まらなかった」というもの。

自分の思っていることと違う行動をしてしまった、なんで止まらなかったのだろう・・。

それが潜在意識の意思です。

詳しいことは省略しますが、私たち人間は自分の行動を自分の意思で決定していると思っていますが、実はそんなのは全然嘘。

実際のところはこれまでの経験などが集約された「潜在意識」によって決定されていると言われています。

潜在意識は氷山の海に沈んでいる部分。見えないですがその割合はとても大きい。

とにかく私たちの行動は知らないうちに「潜在意識」の影響を受けているということです。

「悪いイメージ」が人間に与える影響

交通事故の嫌な映像を見る。

それは見た方の潜在意識に刷り込まれると言われます。

潜在意識には特徴があり「時間を把握しない」「否定がわからない」などと言われていますが、まとめると「良いことも悪いこともすべて実現しようと働く」と言えます。

注意喚起の目的で視聴した交通事故動画ですが、潜在意識に入れてしまうと不思議と「実現させよう」とそれに近づく行動を無意識に撮ってしまうようなのです。

本当なら怖いですよね・・。

「今日は安全の日」とか「ミスゼロの日」です!なんて言葉。悪く働かなければいいですね。

出発するドライバーさんに「気を付けて」って軽く言うのは良いかもしれませんが、「昨日はこのような事故がありまして・・」なんていうのはきっとダメでしょうね。

「十分注意してやってください」なんて言葉は「いつも注意してやってるよ!」なんて反発を覚えるきっかけとなるかもしれませんし、それが潜在意識につながって悪いイメージをつくっているのなら「悪影響」です。

一概には言えませんが・・。

「怖い映像を見せれば誰でも気を付けるようになるだろう」というのは「かなり甘い考え」であることに間違いありません。