知らないと捕まる【特定中型自動車】のルール

中型免持ちの人　これを知らないと捕まります

特定中型自動車ってご存じですか？

中型自動車の中でもやや大きめの自動車のことを言います。

同じ中型自動車なのにどうして区分があるのか・・

それは2007年に行われた道路交通法の改正によるものです。

このとき新設された中型免許が関係しています。

中型免許ができたときのこと

中型免許は2007年に制定された免許区分です。

それより前は普通免許と大型免許のふたつしかなく、なんと普通免許を持っていれば4トントラックまで運転することができました。

ところが4トントラックの事故が多く発生し、その原因が普通免許で運転できてしまうことにあるのではないかと考えられるようになりました

そこで当時の大型免許と普通免許の間に新しく中型免許がつくられたのです。

それまで普通免許を持って4トントラックを運転していた人が、法律が変わったから運転できませんでは困りますよね。

なのでそれまでの普通免許の名前を変えてそのまま4トントラックを運転できるようにしました。

それが中型車8t限定免許です。

ちなみに８ｔとは車両総重量のことです。

これはトラックを運転しない人の免許についても同じように変更され、「あれ、私は普通免許しなないのに知らないうちに中型になってしかも訳の分からない免許の条件が付いているぞ」ということが2007年以降起こっていたのです。

【中型自動車】車両総重量7.5ｔ以上・11ｔ未満、最大積載量4.5ｔ以上・6.5ｔ未満、乗車定員11人以上29人以下のいずれかに該当する自動車で、大型自動車・大型特殊自動車・自動二輪車・小型特殊自動車以外のものをいいます。

これらの情報はすべて車検証に記載されていますので、そちらで確認します。この3つのうちどれか一つでも該当すれば中型自動車ということになります。

この法律が変わった日以降に中型免許をとった方に8ｔ限定だけでなくすべての中型自動車を運転することができます。

中型免許には８ｔ限定と限定のない中型の2種類があるのです。（AT限定を除く）

特定中型自動車とは

特定中型自動車とは、中型自動車の中でも大きな自動車のことを言います。

それより大きな自動車、もともと大型免許がないと運転できなかった部分の自動車が特定中型自動車です。

【特定中型自動車】車両総重量 8t以上11t未満・最大積載量 5t以上6.5t未満・乗車定員 11人以上29人以下の中型自動車です。

このクラスの自動車を運転するには中型免許が必要です。中型8ｔ限定免許しかない人が運転すると違反（免許条件違反）になります。

「運行管理者向けの辛い仕事の話」はこちら

特定中型と8ｔ限定で運転できる中型の見分け方

特定中型自動車は2007年の法改正前の大型自動車の区分と同じということです。

なのでこの自動車には大きなナンバープレートがついています。

また乗用自動車の場合、分類番号が2からはじまる通称2ナンバーとなっています。

一番確実なのは車検証で確認することなのですが、パッと見分けるにはナンバーの大きさに注目するとよさそうです。

よく見るとネジの数もちがいますね。

中板がついている中型自動車は、中型車8ｔ限定免許でも運転することができます。

特定中型自動車運転の注意点

法改正によって免許の区分はかわりましたが、それまでに設置された道路標識などはそのままです。

昔の大型＝特定中型自動車です。以前大型自動車が通行できなかった場所（4トン車までが通行できた場所）は特定中型自動車も通行できません。

もう一つの注意点は高速道路の最高速度。

高速自動車国道の本線車道における最高速度は自動車の種類によって100km/h・90km/h・80km/hに分かれています（一部120km/h区間もあります）。

特定中型貨物自動車の最高速度は90km/hで、それ以外の中型自動車は100km/hです。

4トントラックは100キロですね。

中型免許を持って仕事をされている方。

その日に運転するトラックの大きさによっては通行できない道があったり、最高速度が違うなどちょっと気を付けなければならないことがあるかもしれませんね。

教習所に通って中型免許を取得するのもなかなか大変ですが、中型車8ｔ限定免許を持っている方ならそれほど苦労せず限定解除できるので（5時限・場内検定）、よかったら問い合わせてみてください。