子供にルールを教えるだけでは不十分?
おそらくですが、交通ルールを教えても子供さんはつい飛び出してしまいます。
それは何故なのか。
実は子供が持っている感覚のなかに、私たち大人と全く違うものがあるからです。
また交通ルールは守るべきなのですが、高齢者などその通りできない人たちもいます。
この方たちが特殊な横断をするのはそれぞれ理由があります。
ですので「ルールを守りましょう」と言うだけでは絶対に解決しません。
ハンドルを握る私たちが、そのことをしっかり理解することが大切です。
子供と高齢者が危険な横断をする理由とは
どうして子供は飛び出すのか?
子供は大人から見るとすごく危ない横断をします。
車の直前直後は横断してはいけませんというルールを紹介しましたが、私たち大人は車の影から横断したら見えなくて危ないな・・と簡単にわかります。
ところが、子どもはこれをなかなか理解できないようなのです。
子供が「見たものをどのようにとらえているのか」ということの参考になるのが「3つの山問題」。
子供に3つの山の模型を見せます。
その後「別の方向から見たらこの山はどのように見えるかな?」と写真を選択させると、8歳下のほとんどの子供は今の位置から見える写真を選ぶそうです。
これは、子供は別の方向からの見え方を想像するのが苦手ということ。
向こうからやってくる車のドライバーから自分がどのように見えているのか全然わからないようなのです。
これが子供が危険な横断をしてしまう原因の一つになっていると言えそうですね。
高齢者はなぜ無理な横断をするのか?
高齢者は無理な横断をしがち。
交通ルールでは付近に横断歩道がある場所ではそこまで行って横断しなければならないのですが、高齢者はそこまで行くのが大変。
だからついつい横断歩道もなにもない場所を渡ることが多くなります。
また、「昔は車も全然通らない道だったけど、近くに店ができて交通量が増えたな」とういうような道路でも、以前とかわらずまったく同じ場所を横断するようです。
さらに、高齢者の横断は(一般的に)時間がかかります。
横断開始時に車が来ていないことを確認しても歩くのが遅いので、横断の後半では状況が変わってしまいます。
遠くにいたはずの車がすぐ近くに来ている・・。
それでも横断を続けるので、横断の後半で事故に遭うことが多いです。
ドライバーから見て右側から横断してくる高齢者はそのまま道路を渡ってくるので、特に注意してください。
歩行者が道路を横断する時のルールはいろいろありますが、それだけではカバーできないことがたくさんありそうです。
歩行者も車も、お互いの事情を知って気を使えるような流れになるといいなと思います。