高速道路トラブルで絶対必要!「停止表示機材」

停止表示機材って持っていなければダメなのか

三角表示板。車を道路上に止めるとき、追突などされないように置いておくものです。

ライトの光などを受けて反射するようになっていますので、夜でも使えます。

法律では高速道路などでやむを得ず駐停車するときはこの三角表示板を使わなければならないと決まっているのですが、だからといって全部の車に標準装備されているわけでもなく、実際高速道路で駐停車するとき使われることも少ないようです。

必要なものならば買わなければならないのですが、そうでなければよけいなお金はかけたくない。

そもそもこれを車に積んでおかないと違反になるのでしょうか。今回は三角表示板について紹介します。

持っている人どのくらいいます?


皆さんの車には、三角表示板は積んであるでしょうか。あるよという方は車の「どこ」にあるかご存じでしょうか。


私は自分の車に三角表示板を積んでいます。一応積んではいますが「ちゃんとあるかな」なんて確認したことは一度もありません。

ほおっておいて腐るモノでもありませんからね。そしてこの三角表示板をこれまでに使ったことは一度もありません。

もし使うとしたら事故や故障などろくでもないときなので、使うことがないというのが一番です。


車の中にはあるなと思っていても実際使うことはほぼなく、何年もその姿を見ていない三角表示板。

自分の車でそのような状態なので、まして仕事の車など他の人の車を運転するとき「積んであるかな」なんて考えることはほぼありません。


おそらくほとんどの方も私と同じように三角表示板への興味はゼロに近いと思います。

高速道路で故障などによって止まっている車に衝突する事故というのは結構あるのですが、ある年・ある地区でこのような状態で発生した死亡事故49件のうち、三角表示板を設置していたケースは1件しかなかったそうです。

ほとんどの方は三角表示板を使っていないようですね。というか持っているのかさえわかりません。


そもそも三角表示板はもっていないとダメなのでしょうか。

三角表示板を深掘りすると・・


三角表示板(さんかくひょうじばん)とは、自動車が故障など緊急停車するときに使われるもので、赤色で三角形の形をしています。

道路運送車両法の保安基準では警告反射板とか停止表示器材と言われます。形や色もこのように決められています。


●正立正三角形の反射部があること
●200m離れた所からでも反射していることがわかること
●反射光の色は赤色であること
●道路上で垂直に立てることができること

(道路交通法施行規則第2章の6「停止表示器材の基準」)


基準ついてはなかなか細かくきまっているようで、反射部の幅が狭いことから「基準を満たさない」とされた製品もあるようです。まあ、目立たなければ意味がありませんからね。


この三角表示板を使うことの効果ですが、なんといっても後ろから走ってくる車に追突されにくいということです。


特に高速道路では、誰もが「自分の前方の車が止まっている」とは思いません。

見通しは良く早めに見つけることはできるのですが、遠くに見える車が「動いているのか止まっているのか」わかるまでには少し時間がかかります。

そして「止まっていること」「止まっている場所(車線)」をはっきり把握できるまでにはさらに時間がかかります。

時速100キロで5秒も走れば140mくらい進むので「何だろう・・」なんて思っているうちに停車車両に近づいてしまうのですね。


停車中の車に後続車が突っ込むという事故は多く発生しています。

路肩に避難できていればいいですが、本線車道上で停車してしまったことを想像すると怖すぎますよね。

高速道路を快適に走っていて前方に車があればそこが走行レーンだと思ってしまうかもしれないし、ましてや夜間はテールランプを見て突っ込んでくる可能性もあります。

もちろん路肩に停車できた場合でも止まっているということを伝えるのが極めて重要で、そこで200m後ろから確認できると言われている三角表示板があれば安心感が全然違います。


三角標示板を表示しなければならない場合


法律では三角表示板を表示しなければならない場合が決められています。


ひとつは故障などによって高速道路で駐停車するとき。


自動車の運転者は、故障その他の理由により本線車道等で運転することができなくなつたときは、政令で定めるところにより、当該自動車が故障その他の理由により停止しているものであることを表示しなければなりません。


ここでいう本線車道等とは加速車線、減速車線、登坂車線、これらに接する路肩若しくは路側帯のことで、高速道路すべてということですね。


ふたつめは一般道路で夜間駐停車する場合。


道路照明などによって50m後方から見える場所に停める場合やテールランプやハザードランプなどを付けている場合はいいのですが、真っ暗な場所に無灯火で止める場合は三角表示板を置かなければなりません。


誰でも後ろから追突されそうな場所に止めたくないと思うでしょうから、いずれも緊急事態ということですね。

表示義務を怠った場合「故障車両表示義務違反」となり、違反点数1点と反則金6000円となります。(大型車7,000円)

持っていないと捕まるのか?


ということは三角表示板はみんな持っていなければならないのかということになりますが、これがちょっと微妙で、表示義務はありますがそれは道路上で駐停車したときだけ。

使うことがなければいいので、三角表示板を持たずに高速道路などを通行しても罰則はないのです。

使う確率はかなり低そうだがゼロではない。

でももし使うことになったときあればかなりありがたいし命に関わることかもしれない。

そして表示義務がある。

こうなると持つか持たないか人によって意見がいろいろ変わってきそうですよね。

自動車保険より三角表示板のほうが役に立つ?


停車中の事故を防ぐために重要な三角表示板ですが、発煙筒とちがい、車の標準装備ではありません。

日本国内で販売されているほとんどの車には三角表示板は搭載されていません。

それは発煙筒と違い三角表示板には使用することができる期限がないからだと言われています。

一度買ってしまえば車を変えてもそれを使えばいいので、よけいな出費を抑えられるということでしょうか。

ただ海外の自動車メーカーによっては標準装備となっていることもあり、このあたりはいろいろな考え方があるのだと思います。

まあ三角表示板が壊れるのはおそらく後ろから車に突っ込まれたときくらいで、何も起こらなければそのまま使い続けることができます。

カーショップや通販サイトなどで購入でき、値段も1,000~2,000円程度です。私もこのままなにもなければ現在所有している三角表示板をずっと使い続けるのだと思います。


ただ、私たちはいつ起こるかもしれない交通事故に備えて保険に入るなどいろいろお金を使っていますよね。それとくらべたら三角表示板を準備するのはどうでもいい程度の金額です。

保険にしっかり入っていたのに高速道路で後ろの車に突っ込まれたら目も当てられませんよね
さてどうしましょうか。