狭い道路は「通行制限」がある
世の中にはいろいろな道路があって、通行制限がかけられている場所がたくさんあります。
高さのある車は通れないとか重い車は通れないなど決まっているのですが、「俺の車ここを通っていいのかな・・」なんて不安に思うことがあります。
やたら狭い道は「見た目で通れない」って判断できますが、「重い車は通行できません」なんて規制は本当にわかりにくいものです。
知らないうちに違反してしまうかもしれない通行制限について解説します。
高さ・幅がピッタリな車は通れるのか?
まず高さとか幅の制限です。
ガードの下とか狭い道路にはこのような標識がついています。
高さ制限の標識の意味は「地上からの高さが表示されている高さを超える車は通行できない」です。
大抵の車は大丈夫ですが、「1.9m」などとんでもなく低く設定されているところもあるので、ミニバンなど背の高い車に乗っている人はチェックしておいたほうがいいです。
車の高さは車検証で確認しましょう。
オプションのキャリアが付いている場合はこの数字に含まれていないことがあるので注意です。
ちょっと気になるのは「この数字と同じ高さの車は通行できるのか」です。
例えば高さ制限1.9m の場所を高さ1.9m の車で通る場合です。
「地上からの高さが表示されている高さを超える車は通行できない」
高さを超えるって表現されています。
数字の表現が2パターンあって、一つは「以上・以下」。
もう一つは「超える・未満」です。
「以上・以下」はその数字を含めて大きい小さいものをいいます。
「超える・未満」はその数字を含めないで大きい小さいものをいいます。
表示されている高さを超える車は通行できないなので、そこに書いてある数字は含まない。
高さ1.9m の車は通行できるけどそれより高い車は通行できませんという意味になります。
なので高さ1.9m の車はギリギリ通行できるはずです。
これは幅の制限も同じで、標識に書いてある数字の幅までは通行できるということです。
でもギリギリなので注意したほうがいいです。
これらの標識は道路に付けられているものです。
店舗の立体駐車場にも高さの制限が書いてありますが、考えかたは基本的に同じだと思います。
ですが道路ではないので絶対とは言えません。
ギリギリならやめましょう。
毎日車の「重さ」は変わるのに・・。
わかりにくいのは重さの制限です。
重要なガス管が埋まっている道路はあまり重い車を通させたくないし、橋もそうだし住宅街も重い車は通行できないことがあります。
これが重量制限の標識で意味は「総重量が表示された重量を超える車は通行できません」です。
これも超えると表現されているので、標識に回避ある重さの車はギリギリ通っていいということです。
でも自分の車の幅や高さを知っている人はいるかもしれませんが、重さを知っている人ってあまりいないと思います。
車の重さを知るには車検証を見るしかありません。
ところで車検証には車の重さが2つ書いてあります。
車両重量と車両総重量です。
重量制限の標識の数字は車両総重量を見てください。
車両総重量とは車の重さと荷物の重さ(人)の合計です。
乗用車に燃料などを入れて走れる状態にした時の重さが1000キロだったとします。
これが車両重量です。
この車は5人乗りです。1人55キロで計算するので55かける5人で275キロが乗車定員の重さです。
この車には荷台がないのでこれ以上の重さは計算しないで、車の重さ1000キロと人の重さ275キロを足した1275キロが車両総重量となります。
乗用車は車両重量に人の重さを加えるだけなので車両重量と車両総重量の差はあまりありません。
車両総重量はだいたい1.5トンぐらいでいいかなと思います。
トラックは荷物を積むスペースがあるので、車両重量と車両総重量が大きく変わります。
乗車定員が2人車両重量9000キロのトラックがあったとします。
このトラックの荷台には1万キロの荷物を積むことができます。
このトラックの車両総重量は車両重量9000 キロ +55キロ×2人+荷物の重さ1万キロで1万9110キロになります。
荷物を積んでいる時と下ろした時の重さがやたら違います。難しいですね。
車両総重量が標識に書いてある重さとぴったりかそれより軽い車は通れますが、ちょっとでも重い車が通ると違反になります。
紛らわしいのは車両総重量はその車が一番重くなった時の仮の重さで荷物を積んでいなかったり1人しか乗っていないときの実際の重さはこれより軽くなります。
でも標識は総重量で考えなければならないので注意してください。
車両総重量6トンのトラックが荷物を積んでいない時の実際の重さは3トンぐらいかもしれませんが、それでも重量制限5.5トンの標識のある道路は通行できません。
一般的に「何トン車」とか言いますがざっくりとした車格の数字なので当てにしない方が良い場合があります。
「4トン車だよ」という表現は知っている人たちにとってはすごく使いやすいのですが、知らない人から見ると何が4トンなのかさっぱりわからないものです。
4トン車は平ボディーなら4トン近くまで荷物を積めるかもしれませんが、冷凍コンテナーが付いていると2.5トンぐらいしか積めなくなくなりますよね。
車検証を見ても何が4トンなのかよくわかりません。
でもトラックの大きさはほぼ同じだしキャビンも同じかもしれません。
伝わる人には伝わりますが法律ではこの表現はないので、標識関係は車検証でチェックして下さい。
「難しすぎる!」トラックの形をした標識の意味
一番よくわからないのはこのトラックの形の補助標識です。
トラックはこの道を通れないんだななんて思ってしまいますが、実際は小さなトラックならいけます。
このトラックの標識の対象となるのは大型貨物自動車・特定中型貨物自動車・大型特殊自動車です。
大型貨物自動車とは車両総重量1万1000キロ最大積載量6500キロ以上のトラックのことです。
大型免許を持っていないと乗れないトラックなので分かりやすいと思います。
厄介なのは特定中型貨物自動車。
中型トラックのうち車両総重量8000キロ以上最大積載量5000キロ以上の車両のことです。
平成19年より前は大型免許と普通免許しかありませんでした。
法改正で大型と普通の間に中型免許ができたので、以前の大型の一部が中型になりました。
以前の大型免許はないと運転できないトラックが特定中型貨物自動車です。
見分け方は車検証とナンバーで、大きいナンバーがついています。
普通車と同じ大きさのナンバーはその他の中型車になります。
大型特殊自動車はクレーン車などのことです。
なのでこの標識のある場所を通行できない車は、大型トラックと中型トラックの中でも大きいもの、そして大型特殊自動車になります。
2トン車などは通ることができます。
車検証で特定中型でないかチェックしてください。
このクラシカルな標識もが目が離せない
最後はこの標識です。
自動車専用という標識で高速道路の入口に立っています。
意味はこの道路が高速自動車国道または自動車専用道路であることを示しています。
だからなんだって思いますが、この標識を見て通ってはダメなんだなって判断しなければならない車があります。
それは125 cc 以下のバイクである小型二輪、原付・ミニカーです。
国道がバイパス化されている場所では高架になっている部分などの手前に125 cc以下は降りてくださいとか通行できませんって書いてある場所があると思います。
そこにきっとこの標識があります。
スーパーカブで東京から名古屋まで行くとします。
国道は結構整備されているのでずっとそこを通ればいいのですが、自動車専用道路に指定されている部分があったらそこを走るのをやめて他の道路に迂回しなければなりません。
この標識は知らない道路では意外と気づかないので、自動車専用道路っぽい場所では通行できるかどうか注意して標識を探してください。
通行制限のルールはいろいろ難しいですが、ミニバンとか背の高い車を運転するときは車の高さを。
トラックを運転するときは車両総重量を車検証でチェックしておいたほうがいいですね。