車検証での確認は正直「面倒」ですよね・・
運転免許の種類が増えてますますわかりにくくなっているトラックの世界。
無免許運転を防止するには「車検証で確認するのがイチバンだ!」と誰もが言います。
自分の運転免許と車検証に記載されている数値を照らし合わせ「中型免許を持っている私はこのトラックは運転できるな。」と判断しなさいということです。
ですが、トラックを乗り換えるたびに確認するのは大変です。もっと簡単な方法はないのでしょうか。
注目するのは「ナンバー」「反射器」そして「キャビン」?
判断のポイントに使うのが次の3つです。
1 ナンバープレートの大きさ
トラックのナンバープレートには二種類の大きさがあります。
大型トラックなど車両総重量8t以上、最大積載量5t以上の自動車には、大きなナンバープレート(「大板」(おおばん))が使われています。(縦22cm横44cm)
他のトラックには、小さなナンバープレート(「中板」(ちゅうばん))がついています。(縦16.5cm横33cm)
「大板」は4箇所(ネジ)で留められているのに対し「中板」は2箇所となっています。
2 後部反射器の有無
後部反射器とは赤と黄の縞模様のプレートで、トラックの後部についています。
以前のデザインは黄色の周りを赤ラインが囲うものでしたが意味は同じです。
この反射器は車両総重量7t以上の貨物自動車への装着が義務付けられており、大型・中型トラックには必ずついています。また準中型トラックの一部もこれに該当します。
3 キャビンの大きさと形状
トラックの運転席部分がキャビン(キャブ)です。
トラックの大きさによって形状が異なり、ベッドスペースの有無やワイパーの数、サイドミラーステーなどが変わります。
メーカーごとの仕様の違いやカスタムもあるので絶対とはいえない「まさにイメージ」なのですが、実は一番わかりやすいポイントではないかと思います。
大型トラックの特徴
大型トラックの特徴です。
「すべてが大きい」のでわかりやすいと思います。
まず目につくのは大きなキャビン。
運転席は高い位置にあり、幅も広いのでワイパーはたいてい3つついています(ボルボは2つ)。
サイドミラーも大きく、ミラーステーは上下にぐるっと囲むタイプです。運転席の後ろまたは上にはベッドスペースがあります。
前後のナンバープレートは大板で4か所でネジ留めされています。
車体後部には反射器がついています。
車体全体を見るとかなりの長さがあります。
タイヤの数は多く、3軸または4軸です。
このトラックを運転するには「大型免許」が必要です。
日本の道路を通行できるほぼ最大の大きさで作られているので、運転にはなかなかの「テクニック」が必要です。
そのためか、大型免許を取得するには3年以上の運転経験が必要です。
(大型自動車とは車両総重量11.000kg以上、最大積載量6.500kg以上、乗車定員30人以上のいずれかに該当する自動車です。)
中型トラックの特徴
中型トラックの特徴です。
大型トラックより一回り小さいキャビンがついています。
幅はそれほど変わりませんがワイパーは2本がほとんどです。
サイドミラーは大きいものがついており、ミラーステーは上下にぐるっと囲むタイプです。
たいてい運転席の後ろにベッドスペースがあります。
車体後部には反射器がついており、タイヤの数は2軸です。
(中型自動車とは車両総重量7.500kg以上11.000kg未満、最大積載量4.500kg以上6.500kg未満、乗車定員11人以上29人以下のいずれかに該当する自動車です)
ちょっとややこしいのですが、中型トラックは2種類あります。
中型トラックの中でも大きいものは「特定中型自動車」で、限定ナシの中型免許がないと運転することができません(むかしの大型自動車のことです)。
(特定中型自動車とは車両総重量8.000kg以上11.000kg未満、最大積載量5.000kg以上6.500kg未満、または乗車定員11人以上29人以下の中型自動車をいいます。)
それより小さな中型トラックは4トントラックと呼ばれ、中型8t限定免許で運転することができます。
特定中型自動車のナンバーは大板。4つのネジで固定されています。
4トントラックのナンバーは中板で、ネジは2本です。
大板のトラックは限定ナシの中型免許を持っていないとダメ、中板のトラックなら中型8t限定免許で運転できると判断できますね。
中型トラックの運転にもなかなかの運転技量が求められ、中型免許取得には2年以上の運転経験が必要です。
中型8t限定免許は昔むかしの普通免許のことで、現在この免許を新しく取得することはできません。
(中型8t限定免許とは中型自動車のうち車両総重量8.000kg未満、最大積載量5.000kg未満、乗車定員10人以下のすべてに該当する自動車を運転することができる免許です。)
準中型自動車の特徴
準中型トラックの特徴です。
一般的に2トントラック、3トントラックと呼ばれているもので、積める荷物の重さが大体そのくらいということです。
キャブはかなり小さくなり、ベッドスペースがついているものは見たことがありません。
ミラーも小型で、ステーは下から伸びているタイプです。
ボディの大きさは標準とかワイドとかロングなどまちまちで、4トントラックと変わらないものもあります。
タイヤは2軸、ナンバープレートは中板です。
ちょっと判断に困るのが後部反射器。
これがついているのは車両総重量7t以上の貨物自動車で、4トントラック以上についていると思えば楽です。
ですが、準中型トラックのうち大きなものにはついていることがあります。
反射器がついていたら準中型免許で運転できるかどうかのギリギリの大きさなので、大丈夫かどうか確認してください。
準中型免許は運転経験ゼロでも18歳になれば取得できます。
(準中型自動車とは車両総重量3.500kg以上7.500kg未満、最大積載量2.000kg以上4.500kg未満のいずれかに該当する自動車です。乗車定員は10人以下です。)
「準中型免許」には二つの種類があって、一つは限定の無い準中型免許、もう一つは準中型5t限定免許です。
「準中型5t限定免許」はひとつ前の普通免許のことで、これを持っている方はだいたい2トントラックまでを運転することができます。
2トントラックと3トントラックの区別は荷台後部の最大積載量のステッカーが参考になりますが、荷台のつくりや装備によって車両総重量は変わるのでこれだけでの判断は危険です。
ということで、準中型5t限定免許持ちの方は車検証で確認する機会が多くなりそうです(準中型5t限定免許で準中型自動車を運転した場合、免許条件違反になります。)。
ひとつ言えるのは「準中型5t限定免許では反射器がついているトラックは運転できない」です。
(準中型自動車5t限定免許とは準中型自動車のうち車両総重量5000kg未満、最大積載量3000kg未満の自動車を運転できる免許です。乗車定員は10人以下です。)
私たちのイメージづくりが無免許運転を防ぐ?
3つのポイントのうち、ナンバーの大きさと後部反射器の有無は法令で決められているものなので、かなり「使えそう」です。
一方キャビンでの判断は絶対とは言えない「イメージ」。
ちょっと頼りないものです。
ですが、私たちが持つ「中型トラックはこんな感じ」というイメージは、無免許運転防止に役立つかもしれません。
いつもと違うトラックに乗ったとき、「運転席が高いな」とか「ワイパーが3本もついているぞ」みたいな「違和感」を覚えることがあります。
するとなんだか不安になってきて車検証を引っ張り出したくなりますね。
中型トラックの車両総重量とか最大積載量なんてスマホで調べればいいです。
そして車検証と照らし合わせた結果「これって大型トラックじゃん!」と気づく。
これが無免許運転を防止できるウマい話です。
「いつも乗っている中型トラックはワイパーが2本だぞ」なんていうあてにならないイメージですが、私たちに違和感や不安を感じさせてくれるありがたいものです。
外見だけでトラックの種類を100%見抜くのはむずかしそうですが、なんとなくイメージはつかめる気がします。
無免許運転防止のため、違和感を感じたら絶対に車検証で確認するようにしてください。
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