トラック免許はどちらがお得?
こんにちは、マウスです。教習指導員資格を持っています。ついでにトラックドライバー経験もあります!
将来トラックの仕事をしてみようかな~と考えている方。
あのでっかい車体を巧みに操って世のために大切な荷物を運ぶ姿はなかなかカッコいいですよね。
運送の仕事をするためには運転免許が絶対に必要です。
トラックを運転できる免許といえば中型免許か大型免許なのですが、いったいどちらの免許をとるのがいいのでしょうか。
中型免許をとるのと比べて、大型免許をとるのにはそれなりのお金と時間がかかります。
普通免許を持っている方が教習所に通った場合のふたつの免許にかかる金額の差はおよそ18万円。
ということで、今回は思い切って大型免許をとるか、それとも中型免許にしておくか、費用や難易度について徹底比較してみようと思います。
さらに教習所で大型免許・中型免許を取得するときに絶対避けたい「追加教習」を防ぐための「選択」について紹介します。
大型と中型「難易度」はどう違う?
気になる難易度の比較
ひとつ目は運転の難しさを比べてみましょう。
免許取得の難易度はやはり大型免許のほうがちょっと高めです。
特に路上での走行は大型のほうが幅も長さも大きいので、中型と比べてより気を遣うかもしれません。
ですが、大型免許だけがやたら難しいのかというとそうではなく、車体の大きさに慣れてしまえば中型免許との難易度はそれほど変わらなくなります。
どうしてかというと、大型免許と中型免許の試験課題が全く一緒だからです。
S字コースや路端停車、隘路・坂道発進、方向変換や縦列駐車は大型免許試験でも中型免許試験でも同じようにやります。
課題コースは大型用は大きく、中型用は小さくとそれなりにつくられていますので、車体の大きさに慣れてしまえばそれほど難易度に差はありません。
やることは同じなのですね。
ということで、やや大型免許のほうが難しそうではありますが、中型免許との差はそれほど大きくありません。
ちなみに令和4年から大型・中型免許でやっていた「後方間隔」という課題がなくなりました。
これはバックして車体後方をポールから50センチ以内に近づけて停止するという公認チキンレースなのですが、ぶつけたら終わりなのでなかなか難易度が高く、これだけで不合格となる方も多かったのです。
でも廃止なので、これから取得する方は面倒な課題が一つ減ってラッキーですね!
費用はいったいどちらがお得?
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次に大型免許と中型免許の取得費用を比べてみましょう。
ここではある通学教習所での料金を参考にしています。
普通免許を持っている方が大型免許を取得するときの料金は38万円くらい、中型免許を取得するときの料金は20万円くらいです。
準中型免許を持っている方が大型免許を取得するときの料金は30万円、中型免許を取得するときの料金は13万円くらいです。
大型免許をとるには、やはりなかなかのお金がかかるのですね。
先に教習所に通って中型免許を取得し、その後また教習所に行って大型免許を取得する方法もありますが、こちらは免許センターに2回行かなければならず、手間と費用が多少かかります。
ただ、同じ教習所で中型・大型と連続して通えば割引されるシステムもあると思いますので、くわしくは窓口で聞いてみましょう。
絶対に避けたい「追加教習」
費用の面から教習所で大型免許・中型免許を取得するときに絶対避けたいことがあります。
それは「追加教習」です。
追加教習というのは決められた時間までに教習が終わらず、何時間か多く教習を受けるものです。
追加教習になるとその分の教習料金を払うことになるのですが、大型免許や中型免許の教習料金は一回当たりの金額が高く設定されていることが多いです。
大型では1万円以上、中型では7千円くらいかかることがあります。
もちろん教習所ごとに設定されている金額は違うのですが、まああんなに大きな車体なので燃料代も多くかかるし教習所側も維持管理が大変なのでなかなかの金額がかかるのでしょう。
高額な追加料金を払うのは勘弁してもらいたいですが、大型免許や中型免許の教習は、「うまくいかないと追加料金やたらかかる」という嫌な特徴があるのです。
そして大型免許や中型免許の教習では、追加教習になってしまいやすい場合というものがあります。
それは設定されている教習時間と、その方の運転技量のバランスがあっていないときです。
最もオーバーしやすいのは「準中型5t限定免許」の方?
教習の時間はその方が持っている免許を基に決められています。
例えば普通免許を持っている方が中型免許を取得するには、一段階7時限、2段階8時限の教習を受けなければなりません。
5トン限定準中型免許を持っている方なら、1段階5時限、2段階6時限の教習を受けることになります。
この数字がその方の運転の実力とあっていればいいのですが、そうでないとこの時限数だけで運転できるようになるにはキツイ場合があるのです。
準中型免許を持っているAさんは、日ごろから2トン車を運転しMT車の運転にも慣れています。
一方準中型5トン限定免許を持っているBさんは普通車しか運転したことはありません。
MT車なんて教習所で乗った以来一度も運転したことはありません。
準中型免許を持っている方Aさんと、準中型5t限定免許を持っているBさんが中型免許をとる場合の教習の数は、なんと同じ5時限なのです(1段階)。
日ごろから2トン車を運転しているAさんは、中型トラックの車体の大きさに慣れてしまえばいいので、おそらく5時限の教習で済むでしょう。
でもトラックなんて乗ったことがない、MT車なんてずっと運転していないよという準中型5t限定免許のBさんが、同じ5時限の練習で中型トラックを上手に運転できるようになるのはちょっと難しいかもしれませんよね。
MT車の操作を思い出し大きなトラックを操る方法を習得しなければならないので、かなり大変な教習になりそうです。
これが運転技量と教習時間のバランスがあっていない場合です。
もし3時限の追加教習となった場合、その費用は2万1千円(7000円の場合)。なかなかデカい金額ですね。
ということなので、心配な方は教習を受ける前にMT車を借りて操作を思い出すとか、小さくてもトラックに乗ってミラーの使い方を覚えるなど、準備をしておくといいかもしれません。
車を借りるのにお金がかかるかもしれませんが、何回も教習が追加されるよりマシかもしれません。
教習所によっては最初にある程度の料金を払えば追加料金は一切かからないという安心できるプランのようなものがあるので、心配な方はそれを利用するといいですね。
他には、中型免許ではなく思い切って大型免許にしてしまうのもアリかもしれません。
準中型5t限定免許を持っている方が大型免許をとる場合の教習の数は11時限。
中型免許をとるときの5時限と比べ、2倍以上教習を受けなければならないということですが、見方によっては2倍以上練習できるということ。
何回も練習すれば大型トラックも運転できるようになる気がしますよね。
教習のはじめはやたら難しく感じるかもしれませんが、MT車の操作を思い出しながら車体の大きさに慣れてしまえば後半はそれほど難しくないかもしれません。
なんといっても大型免許も中型免許も試験課題は同じですからね。
更に○○車はオートマチック車に限るの条件が付いている方は、先にそちらの条件を解除しておくことをおススメします。
オートマチック車限定は、教習所で4時限練習して普通車で試験を受ければ解除することができますので、それからトラックの教習開始という流れなら安心ですね。
追加教習がなければやっぱり「教習所」がいい
大型免許・中型免許は教習所でとるのがおススメです。
路上運転練習が大変だからです。
大型免許も中型免許も難易度はそれほど大きく変わりません。
両方とも試験では同じ課題をやります。
注意したいのは追加教習の費用が高めであること。
教習所に行く前にマニュアル車に乗ってみるとか小さなトラックを運転してみるとか、ちょっとでも練習しておくといいかもしれません。
さらに教習の回数が少ない中型免許ではなく、あえて大型免許の教習にするのも手です。
AT車限定の方は、それを解除してから大型・中型免許に挑んでください。
とにかく教習を開始してしまうと高い追加料金を払って受けるしかなくなります。
その前に少しでも練習しておくといいですし、人によっては中型免許より大型免許をとる方が時間的に余裕があっていいという場合もあります。
普通免許を持っている方の大型免許と中型免許の取得費用の差は17万~18万円。
MT車をちょっとでも運転できる方なら多少教習時間が長くても大型免許をとるのがおススメということでしょうか。