運転適性診断(検査)の結果が悪いとダメ?

適性診断で苦しむ人たち


運転適性診断とか運転適性検査と言われるものはいろいろあるのですが、だいたいこのようなグラフで結果が出ます。

素晴らしい結果ならうれしいですが、こんなグラフだったらガッカリしちゃいますよね。


自動車教習所で行う運転適性検査はよいのですが、バスとかトラック、タクシー・ハイヤーなどの職業ドライバーさんは、この結果を基に定期的に運行管理者などから指導を受けることになっています。

話を聞くと皆さんなかなかひどいこと言われているようです。

「注意力が足りないからきっと事故を起こすぞ」

「こんな点数じゃ危なくて運転させられない」


なかには

「この結果は悪すぎるからもう一度受けなおしてこい」

なんてわけのわからないものも。

もう一度受けなおした結果がどうなったのかすごく気になりますね。

一番恐ろしいのは自分で抱えてしまう「悪いイメージ」



「俺って運転の才能がないのかな」とか「私はそのうち大きな事故を起こすのかもしれない」なんて考えてしまうようになっちゃうんです。


「悪いイメージを生み出す検査なんてやりたくない」誰もがそう思いますよね。


なので、この検査結果を恐れている人もたくさんいるのです。


ですが結論から先にお話しすると

運転適性検査(診断)の結果が悪くてもダメではありません。

落ち込む必要はありませんので安心してください。


そして大事なのは検査の結果を基に自分の運転について考えることです。

評価の低い項目=悪ではない


運転適性診断といえばナスバ。

そのHPに適性診断とは何かということが載っていますので、それを紹介します。


「適性診断は、バス、ハイヤー、タクシー、トラックなどの自動車運送事業者における運転者の方を対象に、自動車の運転に関する長所、短所といった「運転のクセ」を様々な測定により見い出すもの」である ということです。

運転に長所・短所があるというのはなんとなくわかりますが、それを「運転のクセ」と表現しているんですね。



この「運転のクセ」っていったいなんなのでしょうか。

私たちは同じような自動車で同じような道路を運転します。

運転の法律もありますので、皆同じような運転をするはずです。


ですが実際はのんびり運転する人もいればやたら焦って運転する人もいます。


どうして違うのかというと、

私たちは環境に応じて「こうやるのがイイ!」って知らないうちに考えながら運転しているからです。

高速道路を長時間走るドライバーさんはペースを崩さず走るのが得意です。その方が疲れませんからね。

市街地を走り回っているドライバーさんはずっと注意を切らさず運転します。交差点など確認ポイントが多いですからね。

そうなると運転中の目の動かし方なんて変わってきそうですよね。



お客さんを乗せて走るドライバーさんと荷物を載せて走る車のドライバーさんでは走行中の衝撃に対する感覚も違うはずです。


私たちは環境に合わせて運転のやり方を少しづつ変えていきます。

それが「運転のクセ」です。


ということはこのグラフは「これまであなたが経験した結果造り上げた運転の様子」を表しているということになります。


なので評価が良いところは普段から特に注意を払っているところで、低いところはあまり気にしていない部分だとも言えます。

大事なのは「評価が低いイコール能力が低い!ではない」ということです。

私はスマホをよく家に忘れます



週に1度とすると一月に4回、一年では48回になりますね。

スマホ忘れという項目があればかなり悪い評価になるでしょう。
ですがそれはスマホを忘れても大丈夫な環境にいるからです。

困らないから気にしていないし忘れる。それが私の今のクセです。
スマホが手元に無いと困る環境になったらスマホ忘れは激減すると思います。

そうすればこのクセも変わりそうですね。

適性診断のグラフは「運転のクセ」なので結果が悪くてもガッカリしなくて大丈夫です。


「自動車の運転に関する長所、短所」といいますが、今のあなたが運転でうまくできているところとそうでないところががこんな形のグラフなんだよって思ってもらえばOKです。


なので「注意力が足りないからきっと事故を起こすぞ」とか「こんな点数じゃ危なくて運転させられない」なんていうアドバイスはまったくおかしなものなのです。

それでも気になるな・・という方へ

ガッカリしなくてもいいですよ!と紹介しましたが、それでも結果は気になるモノ。

あまり良くない運転のクセが自分にあるってことで不安だ!って方もいると思います。


そこでここからはその不安を取り除く方法を紹介します。


ナスバの説明には続きがあります。


適性診断では「運転のクセ」に応じたアドバイスを提供することで、交通事故防止に活用いただいています・・とのこと。


どうやら結果をみてありがたいアドバイスをもらえるようです。

これがカウンセリングですね。


ですがカウンセリングは毎回受けられるものではありません。

初任とか適齢診断では義務ですが一般診断ではやりません。

なので結果票を見てある程度自分で考える必要があるようです。


グラフからあまりうまくいっていない部分を見つけて、そこをうまくやる方法を探します。

良い方法が見つかればあなたは今よりもっと楽に運転できるようになるでしょう。

これを行うことが適性診断で最も大事なことで、最終的に交通事故防止につながっていくよということなのです。

そうなればあなたの不安はとりのぞかれますよね。

ですがこれがなかなか難しい。



「自分の運転のクセ」と「実際の運転場面」を結びつけるのがとても大変なのです。


注意の配分が苦手という運転のクセがあったとします。

ですが結果票には点数と簡単な説明があるだけで、その対策についてはあまり載っていません。


なので「注意の配分て何?」「どこを気を付ければいいのかな?」ってことになるわけなのです。


これでは良い方法を見つけて今より楽に運転することはできなそうですね。

あなたの運転を楽にするには「運転のクセの具体化」をしなければなりません。


注意の配分が偏る・・というのは複数個所に注意を向けなければならない場面で適切に注意を振り分けられないことがあるかもしれない・・という運転のクセです。


この「運転のクセ」を具体化すると気を付けるべき場面はどこになるでしょうか。


よく言われるのが交差点。


車が全然通らない田舎の交差点は大丈夫です。

ですが交通量が多く自転車や歩行者もいて形が複雑な交差点では、特定のモノたとえば対向車だけに注意が向き右折先の歩行者に目が向かないことがあるかもしれません。

またその交差点を通るのが初めてなんて場合はもっとまずいことになりそうですよね。


この場合、複雑な交差点であれこれ注意すると頭がいっぱいになりそうなので、とりあえず曲がる場所だけは予め覚えておこうか。そうすれば安全確認に集中できるな。

こんな感じで工夫をすると良いと思います。


ですが「あなたのクセがどのような運転場面で影響してくるのか」ということがわからないと気をつけようがありませんね。


運転適性診断や適性検査には注意力とか判断力とか動作の正確さなどいろいろな評価項目があります。

本当はこれを全部調べていったいどのような場面で注意したらよいか自分で考えるのがいちばん良いのですが、正直そんなことやっていられません。

「自分の運転のクセ」と「実際の運転場面」を結びつけるのはとても大変なのです。


そこでここまで見てくださった皆さんに役立つ資料を用意しました。


運転適性診断や適性検査によく出てくる○○力みたいな項目が影響する運転場面と簡単な対策方法を一覧にしてあるものです。

これを見ればあなたの運転のクセと注意すべき実際の運転場面を結びつけることができます。

無料でダウンロードできますので、興味を持っていただいた方は是非ともご利用ください。

運転適性診断(検査)に出てくる能力と運転場面一覧

あなたの運転のクセを具体化できるものなので、これを基に「もっと楽に運転できる方法」を探してみてください。


いちばん困るのが他人の評価

ですがこの先にひとつ厄介な問題が残っています。


それは他人の評価。

実は適性診断結果をどのように見たらよいかわからない運行管理者は意外とたくさんいるのです。



運行管理者になるには自動車運送業の法令や安全運転の知識などが必要です。

その勉強のなかに運転適性診断での指導というものもあるのですが、ほんのちょびっとです。

適性診断結果を基にドライバーさんにアドバイスするというのは思ったより難しく、交通の知識だけでなく心理学、カウンセリング技法も必要です。


ここまで詳しく勉強されている管理者さんはとても少なく、またそのような場もないので、「もう一度受けてこい」なんて変な指導になってしまうのです。

なので、管理者に変なこと言われてもそれは本来のやり方とは違うので、気にするだけ損です。

わからない人に頼らず自分でもっと楽に運転する方法を考える方がましですね。


また管理者の方も時間があればよいアドバイスができるようにいろいろ調べてみるのも面白いと思います。

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