知っていました?運転免許の暗証番号
運転免許証に4桁の暗証番号があること、ご存じでしょうか。
「えっそんなものあったっけ?」「まったく覚えていない」という方が多いのではないでしょうか。
実は私もはっきり覚えていません。
このまま思い出すことができなかったら、いつの日か、大変なことになりそうな気がします。
でも大丈夫!忘れてしまった方、何の心配もいりません。
この暗証番号は、次の免許更新のときまた設定することができます。
では、この免許証の暗証番号はいったい何のためにあるのでしょうか。
暗証番号の使い道とは?
免許証の暗証番号は一体何のためにあるのでしょうか。
それは「中に内蔵されているICチップの情報を見るため」です。
皆さんお持ちの免許証に、裏側からスマホなどで光を当ててみてください。
きっと四角い影が見えると思います。これがICチップです。
ついでに「交」という透かし文字があるのがわかるでしょうか。
ずっと昔の免許証はペラペラだったのですが、現在では手の込んだ作りに変わっています。
これは簡単に偽造できないようにするためです。
おそらくこの世で一番使われている身分証明の書類は、運転免許証でしょう。
氏名や住所だけでなく、顔写真もばっちり入っていますからね。
「この方が〇〇さんなのだな」ということが簡単に確認できます。
免許証があれば銀行口座の開設や携帯電話の契約もできます。
そしてニセモノ免許があれば「振り込め詐欺」など「悪いこと」にも使われてしまいます。
簡単に偽造できないようにICチップが入った手の込んだものにしたのです。
そして、今回話題としている「4桁の暗証番号」は、このICチップに入っている情報を見るために必要なのです。
ICチップに入っている情報とは?
免許証に内蔵されているICチップ。その中に「どのような情報がはいっているのか」は非常に気になるところです。
個人情報でありますし、運転免許の中身ということもあるので、ちょっと怖いですよね。
過去の交通違反一覧や事故の情報が入っているのでしょうか?
免許試験に何点で合格したかなんて情報がずっと残っていたら嫌ですよね?
ICチップに入っている情報はつぎのとおり。
氏名、生年月日、免許証交付年月日、有効期間、免許の種類、免許証番号、本籍、顔写真 以上。
「えっ、それだけ?」。
もっと「見られたら困る」情報が入っていると思ったのに。
ということで、ICチップには実はそんなに大した情報は入っていません。
しかもそのほとんどは免許の表面に記載されていることばかり。見ればわかるのに・・。
このあたりは行政の謎です。
ちなみに本籍だけは免許表面に記載されていません。
ICチップだけに情報が入っています。
本籍地がわかると、その方がこれまで住んでいた住所地の一覧などを取得することができ、悪用される恐れがあります。
そのため、それまで表面にあった記載はなくなりました。
ということで、一体何が入っているのか気になるICチップ内の情報は、免許表面に記載されている内容とほぼ同じということです。
それを確認するときに暗証番号が必要となります。
運転免許の暗証番号が必要となる事例は?
では、免許の表面を見ればわかるのに、わざわざ「ICチップの情報を見なければならないとき」というのはいつなのでしょうか。
それは「免許証を身分証明書として使用する際、表面に記載されている内容の真偽を判定する場合」とのことです。
免許証をみせたとき、「この表面に書いてある氏名とか生年月日は本当に正しいのですか?」とチェックするときに暗証番号を入れてICチップを見るということですね。
そんなことありますか?
おそらくICチップの内容まで確認することは私たちの生活の中でほぼゼロ。
使うときなんてありません。
だから暗証番号を忘れてしまっても、実際に困ることはほぼないのですね。
それでも「もしかしたらあるかもしれない、運転免許の暗証番号が必要となる事例」を4つ紹介します。
1 免許が激しく汚れているとき
身分証明などに使うとき、免許証の表面が汚れていたり削れていて文字が読み取れないときは、ICチップで確認することがあります。
これはしかたないことですね。
でも人が読めないくらい免許が汚くなっていたら、さっさと再発行してもらったほうがいいかもしれません。
2 氏名や住所に難しい字が使われているとき
きちんとした書類を作るとき、氏名や住所などに使われている漢字が難しくてわからないときも、ICチップで確認すると思います。
3 基地に入るとき
米軍基地に入る時、身分証明として運転免許の中味を出す必要があると聞いたことがあります。
機密がたくさんある場所なので偽造免許対策なのでしょう。いかなければ関係ありません。
4 免許を追加で取得するとき
新しく免許を取ろうと教習所に行った時、必要となることがあるかもしれません。
普通、準中型、中型・大型免許を取得するときは、仮免許が必要です。
都道府県によって仮免許に本籍を記載する場合があり、その確認のため暗証番号が必要となります。
暗証番号を忘れたらどうしたらよいか
これらの施設にはICカードリーダーがあり、これに暗証番号を打ち込みます。
暗証番号は一発で当てなくても大丈夫です。
しかし、「3回」間違うとロックされ、手続きはそこでストップとなります。
暗証番号を思い出してから、また手続きに行かなければならないなんて、本当に面倒ですよね。
これらの4つに当てはまりそう場合は、あらかじめ暗証番号をはっきりさせてから始めたほうがきっといいです。
免許の暗証番号なんかで契約や教習所など決心したことが頓挫してしまったらしょうもないです。
では、この暗証番号をすっかり忘れてしまった場合はどうしたらいいでしょうか。
そんなときは免許センターか近くの警察署に行ってください。
本人が運転免許証を持って行けば係りの方が暗証番号を教えくれます。
料金などはかかりません。
電話での照会は絶対やってくれませんので、面倒ですが行くしかありません。
このとき暗証番号を変えてしまおうって思うのですが、次の免許更新など交付時まで変更できません。
だから思い出した番号が「こんなのだっけ?」としっくりこなくても、しばらくは使い続けるということになります。
まとめ
免許証の暗証番号はICチップに入っている情報を見るために必要です。
しかし大した情報は入っていません。
だからほぼ使わないので心配しないでください。
しかし、免許が汚れている場合や教習所に行く時など、たまに使うときがあるかもしれません。
そんなときはあらかじめ思い出してからいかないと面倒です。
もしすっかり忘れてしまった場合は、警察署か免許センターに行くと教えてくれます。
次の免許更新で暗証番号は再設定できますので、使わない方はほおっておいて大丈夫です。
ということで、運転免許の暗証番号について紹介しました。