運転免許制度の簡単解説

長年運転を続けているといろいろなことがあるもの。

よくわからない、運転免許のしくみについて簡単に説明します。

1 運転免許の種類

「大型免許」「大型特殊自動車」を運転することができるでしょうか?

大型免許では大型特殊自動車を運転することはできません。

この関係がなかなかわかりにくいですね・・。

第一種運転免許にはいくつもの種類があり、それぞれの運転免許によって、運転できる自動車等が決められています。

第一種運転免許には10種類あります。

大型中型準中型普通大特大自二普自二小特原付牽引
大型免許運転可運転可運転可運転可運転可運転可
中型免許運転可運転可運転可運転可運転可
中型8t免許一部可運転可運転可運転可運転可
準中型免許運転可運転可運転可運転可
準中5t免許一部可運転可運転可運転可
普通免許運転可運転可運転可
大型特殊免許運転可運転可運転可
大型自動二輪免許運転可運転可運転可運転可
普通自動二輪免許運転可運転可運転可
小型限定二輪免許一部可運転可運転可
小型特殊免許運転可
原付免許運転可
牽引免許運転可

第一種運転免許10種+3の免許を①四輪系免許、②特殊系免許、③二輪系免許、④おまけ系免許の4つに分けます。

そうすると運転できる自動車等がよくわかります。

この種類の中で上位免許があれば、下位免許で運転できる自動車などを運転することができます。

この記事では間違えやすい「3つの限定免許」も加えて紹介します。

運転免許の種類を一覧で紹介した記事はこちら

2 免許停止となる基準

交通違反で取り締まりを受けると、違反点数が加算されます。

一般的に違反点数が6点に達すると「免停」の対象となり、一定の期間運転ができなくなります。

※前歴などにより免停対象の点数は異なります。自分の点数については警察署や免許センターにお問い合わせください。

違反を重ねても「免停」とならないことがあります。

軽微な違反を繰り返して免許停止の基準点数に達した場合、「違反者講習」を受ければ免許停止になりません

※軽微な違反とは3点以下の交通違反を言います。

受講は任意ですので、通知が来たら絶対に受けたほうが良いです。

免停を回避できる「違反者反者講習」とは?

運転免許の点数は過去3年の違反点数を計算します(点数計算に入れないだけで、記録は残ります)。

しかし点数制度の特例があり、これに該当すれば3年を経過せず点数をリセットすることができます。

1年間無事故無違反なら運転免許の点数が回復します!「点数制度の特例」とは

3 免許停止になった時の対処

私たちが免許停止になるかも・・と思うのは、事故や違反をして警察官に取り締まりを受けた現場が多いです。

警察官に「○○さんは免停になると思います」よと言われることがあるからです。

ちなみに一発で免停となる違反は次のようなものです。
  携帯電話使用等(交通の危険)
  積載物重量制限超過10割以上
  速度超過30キロ以上(高速40キロ以上)
  無車検運行
  無保険運行   など

ですが、すぐに運転できなくなるのではありません。

通知書に記載された日時場所に従って出頭し、手続きを済ませ処分が決定し「運転免許停止処分書」が交付されると免許停止がはじまります。

「免許停止」いつからはじまる?処分終了までの流れを解説

4 運転免許取消になったときの対処

交通違反を重ねて違反点数が15点に達すると免許取消になります。

免許取消になるとすべての自動車と原付を運転することができなくなります。

さらに「欠格期間」が発生し、その間は運転免許を取得することができません。

一応、免許取り消しになった後「再取得」する方法について紹介します。

免許取り消し「欠格期間」にできることは?

教習所それとも一発試験?運転免許をもう一度取得する方法

5 「無免許運転」は自覚が無くても一発で取消しになります

「無免許運転」なんてするはずがない!誰もがそう思いますよね。

ですが無免許運転で取り締まりを受ける方は年間2万人もいるのです!

無免許運転が発覚するほとんどのきっかけは事故・違反です。そのほか通報。

無免許運転発覚のパターンは?

無免許運転は4種類に分かれるのですが、このうち「免許外運転」は知らないままやってしまいがち!絶対に防ぎたいです。

無免許運転には「4種類」あります

最近の普通免許は運転できる範囲が「激セマ」です。間違って「無免許運転」をしないよう注意が必要ですね。

普通免許を持っている人がやってしまいがちな「無免許運転」とは?

6 運転免許の更新で視力が通らないときの対処

運転免許には有効期限があり、満了後引き続き免許を受けたい場合は更新を受けなければなりません。

運転免許証の有効期間

区分年齢有効期間の末日
新規適性試験を受けた日の後の3回目の誕生日から1か月が経過する日
優良・一般70歳未満更新前の免許証の有効期間が満了した後の5回目の誕生日から1か月が経過する日
優良・一般70歳更新前の免許証の有効期間が満了した後の4回目の誕生日から1か月が経過する日
優良・一般71歳以上更新前の免許証の有効期間が満了した後の3回目の誕生日から1か月が経過する日
違反運転者等更新前の免許証の有効期間が満了した後の3回目の誕生日から1か月が経過する日
年齢は更新期間開始日の年齢です。

免許更新で心配なのが視力試験。

合格できないと免許更新ができません。

心配な方は更新前に眼鏡屋さんなどに行くことをおススメします。それでもどうにもならない場合、片眼の視力だけで更新する、免許の一部を返納して更新するなどの方法もあります。

詳しくはこの記事で紹介しています。

免許更新「視力が通らない」とき・・”法律”に従って解決する3つの方法

準中型・中型・大型・牽引・二種免許を持っている方は深視力試験もありますね。

深視力試験は「簡単にクリアできる方」と「苦手な方」がいます。

深視力検査を簡単にクリアできる方は「棒がどの様に動いているのか」をよくわかっています。苦手な方はイメージができていないか大きく外れています。

詳しくはこの記事で紹介しています。

検査員が教える「深視力検査クリアのコツ」は視力とイメージ!

おススメ!深視力検査トレーニング動画

7 70歳以上の方は「高齢者講習」が必要

免許更新時の年齢(更新期間満了日)が70歳以上の方は「高齢者講習」を受けなければなりません。

講習は教習所で行い、2時間で料金は約6500円です(受講場所によって異なります)。

ちなみにこの講習は試験ではありませんので安心してください。

免許更新が近づくと公安委員会からハガキが届きます(更新期間満了日の約6月前)。

ハガキには近所の高齢者講習を行っている自動車教習所の一覧が載っていますので、そこに電話をして講習の予約をしてください。

講習を受けると終了証明書が渡されます。

終了証明書を持って警察署か免許センターに行き、免許の更新を行います。

なかなかとれない「高齢者講習」予約のコツ

「運転技能検査」とは 高齢ドライバーの免許更新

認知機能検査で不合格となる人とは?検査員が現場で感じる「3つの行動特徴」

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8 運転免許の住所変更

免許の住所変更は意外と簡単です。

運転免許の住所を変えないと困ることは?

「単身赴任中」住所を変えていないが免許更新する方法

9 運転免許の暗証番号を忘れるとどうなるのか?

ほとんど使わない免許証の暗証番号。4桁の数字ですが、覚えているでしょうか。

「暗証番号」は免許更新で変更できます。

一応使う?かもしれない場面はこちらです。

  • 免許が激しく汚れているとき
  • 氏名や住所に難しい字が使われているとき
  • 基地に入るとき
  • 免許を追加で取得するとき

運転免許の暗証番号「忘れる」と困るのか?

10 運転免許を気軽に他人に見せるのはダメ!

運転免許は個人情報の塊。しっかり隠したつもりでも見られています。

基本的に見られても大丈夫ですが、目的によります。

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隠し事は一切ない、知られても何も困らなければ全く問題はありません。
ですが、別に知られても得にならない情報ならわざわざ発信する必要はありませんよね。

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